神山典士的なもの

     社会人          草野知一郎

 大雑把に言うと、私は毎日二つのことに大変な関心を寄せています。一つは、この先どう生きるかということ。もう一つは、私の生まれ育った故郷再生にどう貢献するかということであります。

 数日前に石橋悦美さんから本日の神山典士講座への参加を呼びかけられたとき、即座に「面白そう」と耳が反応し、「参加します」と口が即答し、最後に脳が「どんな人かもよく知らんのにだいじょうぶか」と自問を始めました。

 結論から言うと、参加して良かったかどうかということよりも、期待を超える人柄と話術に接したということ、たまに出会う「こんな面白い人もおるんや」と思える方にまた出会えたこと、今この瞬間にも黙々と作文用紙に筆を走らせる子供や大人たちに一瞬で変わっていく現場を目撃できたこと、これらの意味で。収穫は大きかったと考えています。

 何かえらそうな物言いになってすみません。

 さて、一つ目の関心事、私の生き方への影響についてです。同年代(多分一歳違い)とは言え、生い立ちも生業も日々考えていることも全く違うはずの方の体験や実践談、そしてその語りには、私が教師として長らく目指して来たものの集大成が凝縮されており、私の背骨の琴線が強く共感することばかりでした。私得意の思い込みも多いかと思われるので、もっともっと話を聞いてみたいと思っています。

 二つ目の関心ごとのふるさと再生についてです。講座で指摘されたとおり、直方市はかつて炭鉱で栄えた頃の勢いが今は完全に衰え、その再生を絶望視する声もちらほら聞きます。 

 埼玉県の外れ、私の愛した西鉄ライオンズが移籍して行った所沢市よりも更に田舎にあるときがわ町に、覚悟と信念を以て施設を開き、日夜人間を育てようとされるその姿こそ、今私がそして多くの直方市民が注目すべきことではないか、という感慨を抱きました。

こちらも更に詳しい話を知るべきだと考えます。

 感想文というにはあまりに稚拙で薄っぺらなものになってしまいましたが、総じて神山典士という人物の根っ子について、もっと知りたいというのが現在の心境です。

 読んでいただき、ありがとうございました。